トランポリン運動の効果

トランポリンは発達障害を持つお子さまにもとても効果的です。

発達障害を持つお子さまは、身体全体に低緊張の傾向が強く筋出力の調整がうまくいかないことが多いです。姿勢保持のための筋肉に持続的な力を入れておくことが難しいことや、後側の筋肉ばかり使ってしまい、腹筋を使った姿勢調整が難しいなど、身体のバランスを保ちながら動くことがとても苦手です。発達性協調運動障害(DCD)という概念があり、低緊張はその原因の一つとして考えられています。

これが姿勢の悪さに繋がっていると考えられます。椅子に座っていても姿勢が崩れてしまいやすく次々と姿勢が崩れていってしまいます。立っていてもじっとしていられずフラフラと動いてしまったりモジモジしてみたり。

そんなお子さまにトランポリンの効果が大いにあります。

トランポリンで跳躍・着地を繰り返すことで頭尾方向への加速Gが加わります。それに対して目や頸の動きも含めた筋緊張の調整をしていきます。首を起こしておく筋肉の働きを高めること。身体が後に反りすぎないように腹部の筋肉を働かせてバランスよく固定させること。これらの協調的な働きができるとトランポリンはうまく跳べるようになります。トランポリンがうまく跳べるということは、首のコントロールが出来ているということです。

足では膝がガクっと折れないように踏ん張る力を出しつつ、足首で飛ぶ方向を微調整します。力を入れる量やタイミングを適切にしなければ、チグハグした動きになってしまいます。力を入れる方向やバランスをとる方向が合わなければ、トランポリンからはみ出してしまいます。

また、どこかそわそわして落ち着かない子どもさんも多いです。トランポリンによるリズム運動がセロトニンの分泌を促します。セロトニンはドーパミンの働きを整えることができる神経伝達物質です。落ち着いて行動できるようになることに加えて、ドーパミンの働きを適正化させることで運動の組み立てが上手になったり、とても落ち着いて行動できたりします。

このように、発達障害を持つお子さまの運動面の発達や行動面においてトランポリンはとても大きな効果をもたらすことができる活動です。

健康増進に期待!

トランポリンは全身運動です。

競技的な跳び方が難しいとしても、真っ直ぐ跳び続けるだけでも足腰体幹をとても使います。高く跳ばなくても、低く跳んでいても、跳んでいるだけでエネルギーを使います。連続100回跳ぶだけでも結構な疲労感です。筋肉を使って心拍数も上がります。

子どもだけでなく、大人でも、高齢者でも、トランポリンを使うことでの健康増進効果はとても高いです。

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